寄与分は認められにくい、という内容を、介護と相続の話題でよく見かけます。
そんな法律的な見解よりも、介護してくれた方へ家族みんなでしっかり感謝を示す姿勢が大切、相続の専門家でもない地方の施設長は思うのですが。
介護した子 と 介護しなかった子
一般的に、地元に残っている家族が、なにかと介護に関わり、
- 仕事を辞めて、自宅に同居して介護する子ども
- 仕事をセーブして、入所施設の洗濯物 や 病院受診 を手伝う子ども夫婦
いろんな方々に協力してもらっても、やっぱり介護は大変で、
- 県外から面会に来るだけの子ども
とは負担量がちがいます。
しかし、いざ相続のときには、法律上
- 基本的に平等
となっており、
寄与分という寸志があってもなくても、実務負担には到底見合いません。
そこで秘密に生前贈与や生命保険契約などを行おうものなら、後でもめてしまうだけでしょう。
実務をしていない子どもに大変さがわかるはずもなく、親の通帳から支払った介護費用を疑われることもあるそうです。
もめないために
個人的な意見ですが、親が亡くなった後も家族仲良くしていくためには、
- 家族間で、親の資産だけでなく介護量の実情も共有する
- 介護実務者が納得できる相続分をもらう
法律上の権利よりも、家族間の想いを優先したいです。
そのために、
- 遠方の子どもは、地元の子どもに日々感謝する
- 地元の子どもは、遠方の子どもへ現状をありのまま発信する
そして理想的には、
- 子どもそれぞれが、親の遺産をアテにしないほどの資産をもつ
そうすれば、関わるみんなが見返りを求めず、純粋な家族間共助を実践できそうです。
まあなかなか難しいですが、日々質素に暮らして、もめないためにも資産形成していきましょう。