同居していてもしていなくても、日常的に親子で先の話をしている家族ほど、施設入所をスムーズに受け入れられます。
“死ぬ” 前に “弱る”、そのときどう暮らすかを相談できているといいですね。
親の介護は突然やってくる
脳卒中でも認知症でも大腿骨骨折でも、自宅での介護生活が困難となった場合、
家族はバタバタと入居可能施設を探し続け、どうにか入所するまでを忙しく過ごします。
それからは、当たり前ですが、今までの日常に戻ることはもうありません。
独居であれ、老夫婦であれ、大家族であれ、自宅で暮らせないから施設を選択しました。
そして、基本的によくなることはないので、亡くなるまで施設で暮らします。
いないと寂しい
今までいた人がいなくなるのは、寂しいものです。
転職 や 子育て など、あらかじめ分かっている場合でも、いないと寂しくなります。
急に親が実家からいなくなれば、どう考えても寂しいでしょう。
そして面会に行けば、
- 帰りたい
と言われます。
ちょっと施設生活に慣れても、夕方になると、
- 家族に電話して
と訴える利用者さんは多いです。
そんなとき、ついつい気持ちが揺らいで退所する家族もおられますが、やっぱり自宅介護は続けられません。
想定して備えておく
ぜひふだんから、何となくでもいいので、想定しておきましょう。
- いつか親は自宅で暮らせなくなる
- そしていつか家族だけでは自宅介護が困難になる
- そんなときは施設で暮らしてもらう
具体的にどう進めるかは、そのときの状況次第でも、
いつか必ず、今までの日常から新しい日常へ移動する、そんなイメージさえ持っておけば、
いざという時に、いつまでも続く堂々めぐりへ陥いりにくいですから。