高齢者は病気をするたび、入院するたびに、歩行・トイレ・食事などの能力が低下します。
冷静に事実を受け止められない家族ほど、入院期間が伸びて寝たきりまで進みやすいです。
要介護者の肺炎
自宅でも施設でも介護される暮らしの方は、肺炎になりがちです。
細菌感染は致死的なことも多いため、病院では、
- X線、CTなどの画像検査
- 採血、喀痰培養などの検体検査
の後すぐに入院、
- 抗生剤点滴加療
が行われます。
その際、薬が効き、そして体力も保てば、2週間程度で治ることも多いです。
日常生活動作
しかし、肺炎という病気は治癒しても、
- 座位保持、移動
- 排泄
- 食事、嚥下
このような日常生活動作の能力は著しく低下します。
年齢が高い方、元来体力低下の方、認知症のある方ほど、入院加療するたび階段状に自分のことができなくなるのです。
元気だったころを知っている家族、2週間前までいっしょにいた家族は、
- 病院の対応が悪い
ついつい考えてしまうかもしれません。
冷静になるために
そんなときこそ、自分の親ではない同年代の別の方でイメージしてみましょう。
- 90歳、女性
- 脳梗塞既往あり
- 認知症進行中
同じ条件をあげてみれば、入院加療後に動けなくなった例を、アタマでは理解できるかもしれません。
もし完全に受け入れられなかったとしても、とにかく一度冷静になってから、これから生活する環境準備へすぐに取り組んでいきたいですね。