病院勤務していたころは、手術・救急・病状経過などについて、本人や家族へ日常的に説明していました。
施設勤務となって2年、最近は入所前相談の際、説明というよりも家族とお話している感じです。
病院勤務中の説明
病院では病気を治療するので、診断後、
- 病名
- このまま放置した場合
- 治療方法選択肢
- 起こりうる合併症、副作用
を淡々と本人へ説明します。
その際、手術や化学療法など一定以上の侵襲やリスクがある場合には、同居家族(多くの場合 配偶者が主)も同席してもらうのが一般的です。
これから病気がどうなるか視点で、専門家として説明します。
介護施設勤務中の説明
施設では暮らしをサポートするので、入所相談時に、
- いま現在の生活ぶりを確認
- 入所した場合について
- 他の施設
- 今後弱ってきたときの病院受診
を親身になって家族と相談します。
その際、同居だけでなく別居家族(多くの場合 子どもが主)にも同席してもらうのが一般的です。
これからみんなの暮らしがどうなるか視点で、実務者として説明します。
求められる内容がちがう
病院と施設では、説明する内容も相手も全然ちがいます。
施設では病気を治してほしいのではなく、
- 親が安楽に過ごす
- 自分と自分の同居家族が無理なく安心して暮らす
可能な範囲で実現してほしいわけです。
しぜんと入所前に、
- 施設側の可能な範囲:食事、入浴、先にある看取り
- 家族側の許容な範囲:面会制限、病院受診付き添い、先にある看取り
できることできないこと、本音の話し合いとなり、
それで入所してからは、たまに雑談するくらいですね。
病院時代は医者側からの説明がほとんどでしたが、施設へ来てからは家族の説明を聞いている時間のほうが長い気もします。