急性期病院で治療終了後すぐに退院と言われたとき、どうしていいのか分からず、なんとなく知り合いの医者や看護師へ相談していないでしょうか。
とにかくの相談先は地域連携室です。
そのうえでもし話を訊くのなら、大きい病院にいる医療者より、介護へ携わっているひとの方が参考になるかもしれません。
大きい病院は治療する場所

急性期病院勤務では、患者さんの経過を日々自分なりに想定しながら、
- 治療効果はあるか
- 合併症が起きていないか

評価 と 次の治療 を常時くり返し、

そして治療終了のメドがたったら、
- 改めて家族へ病状経過を説明
- 治療連携室と今後の退院先を検討してもらう

一気に退院へ進んでいきます。

予定入院も緊急入院も、常に多くの患者さんを並行して受け持つことは、医療に限らずどの仕事もでしょう。

朝から晩までそしてまた朝までずっと忙しく、患者さんの病気を治す仕事ばかり、治療後どこでどう暮らすかについては習うことも学ぶこともないのです。

わたしも脳外科医だった頃は、療養型病院と介護施設の違いについてまったく知りませんでした。

治療について以外は、なんでも地域連携室任せだったです。
介護について相談したい相手

原則として、
- 医療保険:診断、治療
- 介護保険:暮らし、介護
と棲み分けがはっきりしているため、重症者医療保険の中で忙しく働いている医療者に、介護保険の暮らしはイメージできません。

例えるなら、銀行勤務している方に、投資や運用について訊くぐらいの畑違いでしょう。

転院に限らず、廃用 や 認知症 の在宅家族で困った場合も、大きい病院にいる知り合いより施設や訪問に関わっている知り合い、そしてもちろん地域包括センターへ訊くのがいいですね。